MBA流 大人の学ぶ力

MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題から何が学べるかを考察します。by 若林計志

無人化コンビニに見るビジネスの進む道

最近、近所のオリジン弁当の会計がセルフレジになりました。また「オフィスの近くにある銀だこは、あらかた焼きあがると鉄板が振動してたこ焼きが自動でくるくる回ります。だから店員さんには高度な技術が不要です。(実際店員さんはほとんど学生バイトっぽい外国人の方です。)

 

www.youtube.com

 

ビジネスをスケールさせるためには、オペレーションの標準化が必須になります。

 

そしてホスピタリティを特に売りにしていない商売は、この標準化を無限に突き進んでいきます。

 

コラム:ホスピタリティは組織を動かす3つの力のうちの一つです。

blog.flow-one.com

 

昔自分でたい焼き屋を数年経営したことがあったのですが、

 

たい焼き屋 vs たこ焼き屋

 

のビジネスモデルを比較すると、たい焼き屋の優位性は、調理が簡単でバイトスタッフの育成が簡単なことがありました。(たこ焼きをくるくる回すのは、それなりに技術がいるのです。)


そこを標準化したからこそ、築地銀だこ(運営会社はホットランド)はテキ屋稼業から抜け出て、上場を可能にしました。


コンビニ業務などは標準化の最たるものなので、5年後にはセルフレジがほぼ100%導入され、電子通貨の決済や顔認識による支払いが普通になるでしょう。

 

そこに人間性を求めるニーズが高いなら、AIで動くバーチャルキャラがホログラフィーで映し出されるだろうと思います。

 

アメリカでも無人コンビニの「Amazon GO」が話題になりましたし、日本でもコンビニ各社が無人化の布石を売っています。

 

news.mynavi.jp

 

中国では日本よりも電子決済が進んでいるので、実際に無人コンビニが運営されているそうです。

 

glotechtrends.com


その先の未来では、店に買いに来るのも介護アシスタントロボかも(もしくはECが進んんで、店に買いに行かなくてもドローンが買いたいものを予測して自動的に飛んで来くるかも知れません。)

多数=正義ではない。テレビ番組のサマリー記事にミスリードされないように気をつけよう

昨日、たまたまつけたテレビ番組(TBS系「消えた天才~超一流が勝てなかった人大追跡」)で、国母和宏さんのドキュメンタリーをやっていました。

 

オリンピック選手としてバンクーバーオリンピックに出場したときの服装に非難が殺到したことで一躍有名になりましたが、現在はプロスノーボーダーとしてエクストリームスポーツの世界で活躍しています。

 

子煩悩な家族との生活の様子は微笑ましかったですし、危険と隣り合わせの現在の仕事で、彼は彼なりのスタイルで生きているので、それはそれでアリかなと思いました。

 

www.youtube.com

 

ところが、本日Yahoo!ニュースを見たら、かなり違和感のあるサマリー記事(ソースは「サンケイスポーツ」「スポーツ報知」)が出てきました。

 

国母和宏氏、腰パン騒動に後悔なし「自分のスタイルほど大事なものはない
8/27(日) 20:44配信

 

www.sanspo.com

 

偏見をもって記事を書く(&写真を引用する)と、印象操作できるのだなと改めて”感心”しました。

 

確かに彼は、番組中で当時の騒動を振り返って「後悔はない」と語っていたのですが、それは「自分にはこういう不器用な生き方しかできない」というのが本来の意図でした。

 

ところがこの記事のようにサマリーすると印象が逆になります。

 

さすがにスポーツ新聞の記事にミスリードされる人はそんなにいないだろと思いますが、記事のコメント欄を見ると、完全にミスリードされている人が結構います。

 

そして、おそらくこの記事を書いたライターさんも、掲載メディアの意向を組む形で記事を作成したのだと思います。

 

同じような話で、少し前に脳科学者の茂木健一郎さんが「日本のお笑いはオワコン」とツイートして物議を醸したことがありました。

 

芸人側の反論は、総じて

 

テレビ番組は、スポンサーや局、視聴者(視聴率)で成り立っているので、演者が政治風刺などをしようとして勝手にできるものでない

 

というものでした。確かにその通りで、ワイドショーのコメンテーターでも同じですが、基本的には制作側が喋ってもらいたいことを喋ってくれる人をキャスティングします。

 

そして「制作側が喋ってもらいたいこと」とは大衆に受けることです。

 

つまり「世間の空気を忖度する」わけです。

 

そして、そしてその大衆が、制作側に影響を及ぼし、相互スパイラル状態になって、かつての「魔女狩り」とか「文化大革命」など、

 

基本的には自分の価値観を合わないものを徒党を組んで排除するというムーブメントに発展します。

 

これから、少子高齢化がどんどん進み、貧困層の問題もかなり具体的な社会問題となってきます。そして彼らがマジョリティを占める視聴者だとすると、自分の苦しい状況を誰かのせいにしたくなる衝動にかられ、「敵」が設定されます。

 

その「敵」が誰になる(敵にされる)のは誰かが大方予想がつきます。

 

例えば”騒音施設”として保育園に反対するシニア層がマジョリティになれば、メディアはそちらの味方になるでしょうし、貧困層が増えれば、お金を持っている人たちが、貧困層を搾取する「悪」っぽく扱われるかもしれません。

 

出生率が低い中で、妊活に成功した芸能人が「いい気になるな」とバッシングされたり、優先席に座る妊婦さんが同性の女性に嫌味を言われたり、「通勤時間に電車にベビーカーを載せるな論争」が起こるようなことも、今後はもっともっと増えそうな気がします。

 

誰かが意図的に仕掛けた炎上に加わってうまく利用され、結果的に加害者になることもあるだけに、メディアリテラシーを鍛えて、ミスリードされないように気をつけたいものです。

新人教育と洗脳の間

人事教育関係者の間ではかなり気になるニュースがありました。


ゼリア新薬の22歳男性「ある種異様な」新人研修受け自殺 両親が提訴

headlines.yahoo.co.jp

 

製薬会社のMR(いわゆる営業)の新人教育において、いわゆる「スパルタ」系の研修が連日行われ、過去のトラウマを全員の前で告白させられた新人さんが
そのあと自殺したというものです。

 

研修講師が「鬼教官」になって、学生気分の抜けない新人の鼻っぱしらをへし折り、

”真っ白”な新人を染めあげるといういわゆる

 

「白い布仮説」

 

に基づいた研修なわけですが、ある一定の効果はあったのだろうと推測できます。

 

日経ウェブサイトにも好意的に紹介している記事があります。

 

▼研修最前線 ビジネスグランドワークス、大きな返事で職場に活(2015)

bizacademy.nikkei.co.jp

 

ただ、この種の個人の内面にまで入り込んで心理操作をしようとする研修は常にリスクを孕んでいます。

 

「しつけ」や「理念教育」と「洗脳」「「パワハラ

 

の境界はかなりあいまいだからです。

 

戸塚ヨットスクール」をはじめ、2010年にメディアでバッシングされたくら寿司に新人教育、(新人教育ではないですが)ワタミの裁判や、電通の新人自殺事件まで、
問題の本質は今も昔も同じ気がします。

 

そしていつの時代も

 

「それぐらい耐えられないと社会人として通用しない」
パワハラ洗脳教育はやめろ」

 

と意見は真っ二つに分かれます。

 

いずれにしろ結果として起こったのは一人の本当に尊い命が失われたという「事実」であり、その過失を客観的に国が認定したということ。

 

そしてゼリア新薬と研修を請け負った会社、その講師を相手どって、安全配慮義務違反や不法行為に基づく損害賠償、約1億円を求める訴訟を東京地裁に起こされたということです。

 

その事実の重大さを当事者が真正面から受け止めて、対処することが最初の一歩です。

 

もちろん賠償が絡んでくるので、おいそれとは過失を認めらないのでしょうが、「誰それが悪い」となすりつけあいをしていたら研修でよく強調される「自責」の念を持っていないということ。

 

こういう時こそ”真摯さ”が問われるわけです。

 

私も大手の新人教育の講師として何度か登壇したことがありますが、新人はまだまだ社会に揉まれていないので、講師の言葉を額面通り受け取ることがあり、かなりセンシティブです。

 

したがって、中間管理職の研修以上に講師にはかなりの力量が求められることを身を以て体験しました。

 

このような悲劇が繰り返されないことを祈るのみです。

 

誰にどのような教育サービスを提供すべきかについては、ハーシィ(P.Hersey)とブランチャード(K.H.Blanchard) が提唱した

 

「シチュエーショナルリーダーシップ」

 

に答えがあると思っています。ぜひ近日中に考えをまとめてご紹介できればと思っています。

借金トラップにはまったスリランカ

スリランカは武器供与を含む中国の援助により、2009年に内戦を克服したが、その後のラジャパクサ前大統領が主導した「中国債務トラップ」に見事にハマった。

 

日本の円借款は年利1%以下だけど、中国からの借金の年利は6%以上。なので歳入の95%が中国を含めた借金返済に当てられている。

 

こうしてスリランカは経済的にも軍事的にがんじがらめにされていくのかもしれない。なんでもそうだけど、安易に借金してはいけない

 

中国がスリランカが借金返済ができないのを織り込んで貸し込んでいたとしたら、金貸しとしては見事だ。(おそらくシナリオ通りなのだと思う。)

 

日本がスリランカの借金借り換えに協力できないのだろうか。

 

www.mag2.com

UIのバイリンガル化

FlowPADは当初から、マルチリンガル対応を目指しており、当面は日本語・英語を対応する形で開発を進めています。

 

ただしアプリの方はまだ一部日本語でしか対応できていない部分があったり、Safari, Chrome, iOSやAndoroidの言語設定のクセで、

 

本来英語で表示されてほしいページが日本語で表示されたり、逆もあったり、フォントが変に表示されたりと、意外に手こずっています。

 

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一応、今週の作業で山場を超え、あとは微調整は行ない、アップストア&Google Play Storeへの登録と申請への道が見えてきました。

 

地味なんですけど、こういう作業でアプリに魂を入れております。

AIは画像認識で先行する(言語処理はちょっと先の世界)

AI関係でおすすめの一冊があります。

 

▼「人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの」
  (角川EPUB選書) 単行本  2015/3/11 松尾 豊 (著)
  Amazon CAPTCHA


著者の松尾先生は、AI系のコラムや最前線の話になると必ず出てくる
日本のトップエキスパート(東大准教授)。

 

その松尾先生が、一般大衆向けにAIとディープラーニングについて平易な文章で書かれた一冊です。

 

これまでどういう流れでAI研究が進められてきたが迷子にならずに俯瞰できます。

 

▼松尾先生の動画もYouTubeでいくつか転がっています。

SoftBank World 2016】 人工知能は人間を超えるか 松尾 豊 氏
 

www.youtube.com

この本(2015年初版)では、読むも涙のAI研究者不遇の時代から

現在の「第3次AIブーム」がいかに、これまでの違うかがわかりやすく解説されています。

 

その最も大きい技術的ブレークスルーが「Deep Learning(深層学習)」です。

 

ものすごーくシンプルに「深層学習」を説明します。
(ちゃんと知りたい方はぜひ本を読んでくださいネ。汗)

 

いままでは、まず人間が対象物の「概念」をプログラミングして、その判定をするための特徴をコンピューターに教えることで、はじめて対象を認識させようとしていました。ところが、今回のAIブームの中心にある「Deep Learning」がすごいのは

AIが

 

「特徴表現学習(Representing Feature Learning)」」

 

というのをコンピューターが自動的にやるようになったということです。

 

例えば、

 

AIに「ねこ(CAT)」を学習させるには、
”ねこ”と呼ばれる存在を形成する特徴を
事前に(人間が)プログラミングする必要があったのですが、

現在は、AIに大量のネコの写真を読み込ませると、
だんだんと「ネコ」の特徴を勝手に学習し、
そのレイヤー(層)を何層にも重ねながら
猫を構成するコンセプト自体をAIが「自動的に」
作り上げていくということです。

 

で、それができてしまうと、
人間でもすぐには識別できないような猫っぽいヒョウの写真とか、森に隠れて見えにくい猫の写真なんかを一瞬で判読できるようになります。

 

人間の誤答率は5%前後の画像認識問題で、すでにAI認識は3ー4%を達成しています。

 

そしてこの画像認識&AIをベースに、
碁の世界チャンピオンを倒した「ALPHAGO」や、
将棋の名人を制した「ポナンザ」などのAIが作られています。

さらにこれらの技術の活用に期待されているのが、医療の分野。

 

japanese.engadget.com


先日、小林麻央さんがガンで逝去された悲しいニュースが流れましたが、
レントゲンやCT,MTRの画像処理などはまさにAIの活用が期待される
分野です。

 

多忙を極めるなか一人の名医が一生懸命診察してもやはりミスは起こってしまう。
ただ医療現場だとそれが致命的になってしまうのです。

 

そんな医者の寄り添うAIが登場すれば、医療の世界は大きく変わるのではないかと思います。


もともと「ワソトン」も、ホームズ探偵の名アシスタントというイメージで命名されているそうですから、あらゆる分野でプロの名アシスタントとして業務を助けてほしいものです。

ーーー

私は、ネット上のディスカッション(音声認識ができるようになれば
リアルのディスカッションをもちろん含む)のファシリテーション等に、
AIが生かせるのではないかと思ってこの分野に興味を持っているのですが、

 

自然言語処理NLP=Natural Language Processing)」

 

が実用レベルに動くようになる世界は、もう4、5年先のようです。
(といっても4、5年ですが!)

 

またマネジメントの世界では、以前と全く同じ状況が何度も
起こることはありえないため、AIに経営判断をさせられる
世界はまだ当分やって来ないと言われています。

 

ただ中間管理職的な仕事は、結構標準化できる業務内容も
多いので、ここにはAIがどんどん入り込んでくるはずです。

 

いずれにしろ、稟議書にハンコを押してるだけのような仕事が
なくなっていくのは間違いありません。

AIが作り出す未来

先日、NHKスペシャル人工知能 天使か悪魔か 2017」が放送されていました。

NHKオンデマンド(2017年6月25日(日) )

www6.nhk.or.jp


番組内では、

1)事故を起こす危険性の高い運転手をドライビングレコードから
  AIで見つけ出すバス会社のシステム

2)被告の再犯リスクを予測し、刑期の決定などの参考情報を提供する
 AIアラートシステム

3)NTTドコモの位置情報と、タクシー会社の乗降記録をミックスして
 ドライバーに最適な流しのルートを提案するAIレコメンデーション
 システム


など、興味深い事例が目白押しでした。

上記1、2は、「レベル4」の自動運転技術が実用化されると、
そもそのもドライバー自身が完全にAIが取って代わられる
アービトラージ」が起こりそうです。

2)についても、究極は犯罪を起こす前に犯罪を起こしそうな人を
探知する技術の確立ということになります。映画で言うところの
「マイノリティレポート」(トム・クルーズ主演)の
世界になるわけですね。倫理の問題はありますが。

▼マイノリティレポート

Amazon | Minority Report | | 本 通販



▼自動運転のレベル解説(1から4)
(日本政府は2020までに「レベル3」を目指している)

自動運転車 - Wikipedia


2045年には、AIがあらゆる面で人間を凌駕しすると言われる「シンギュラリティ」がきます。その前には、特定のカテゴリーで次々に人間の能力を超えていく「プレシンギュラリティ」の到来が予想されています。

また同時に、AIによって仕事を奪われる

「AI脅威論」

が叫ばれています。

ただよく考えてみると
「電卓」の時代からマシンは人間の計算能力を
とっくに超えています。

だからといって仕事が奪われたでしょうか?

現実はむしろ逆です。

もちろん、そろばんで計算の仕事”だけ”をする人の職業は
奪われたかもしれませんが、それ以上に社会にとっては
ビジネスチャンスが増えたメリットの方が大きいのです。

おそらくAIの社会進出も同じような状況を作り出すの
だろうと思います。


筆者はAIの教育活用(Education × Technology=EdTechと呼ばれます)に興味があるのですが、もちろんこちらもAIとは無縁どころか、ど真ん中の業界です。

まだまだAI界隈の話題の中心は「教育」ではありませんが。

しかし、学習者のデータがビッグデータレベルで溜まってくれば
それを分析するLA(Learning Analytics)が注目され、そこに
AIが投入されるのは必然です。

AIの世界ではブレークスルーの手がかりが1、2%見つかると
あとは一気にアルゴリズムができ、Deep Learning
指数関数的に100%まで一気に進化するのはよくあること。

筆者は昔から、個人が発した言語データがある一定以上の
閾値(しきいち)を超えると、AI上で人格を作り出す
ことができ、教育の現場では、先生のアシスタントとして
生徒を指導できるの世界はくるだろうと思っています。

その可能性がいつ見えてくるのか?
AI業界からは目が離せません。