MBA流 大人の学ぶ力

MBAのフレームワークやマネジメント理論を応用しながら、ビジネス・社会問題から何が学べるかを考察します。by 若林計志

ロジカルシンキングは帰納法から始まる

ロジカルシンキングに「帰納法」と「演繹法」があるが、演繹法において前提となる定理も、根本的には経験や事実の積み重ねによる「帰納法」でできている。

 

100年上手くいったことでも、それは「普遍の定理」にはならない。(100年火山が噴火しなくても、101年目には噴火するかもしれないし、これまで安全だった原発も、将来事故を起こす可能性がないとは言い切れないのだ。)

 

ロジカルに考えたつもりでも、それが上手くいかないのは、自分の経験範囲において無意識に帰納法的な「定理」(暗黙の了解)をおいてしまっているから。

 

そこを本来は疑わなくてはならない。

地味にスピードアップ活動

FlowPADにいろいろと機能を追加していくと、当然ながらどんどんスピードが遅くなります。

 

そこで、データベースへの問い合わせ回数を減らしたり、プログラムを改善したり、ネットワーク構成を変えたり、memcashed でDBへのアクセス回数を減らしたりという、地味な改善努力が必要になります。

 

その際に役に立つのが「Chrome」に標準装備されているDeveloper Toolsの「Network」機能。

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どこのプロセスにどれぐらいの時間がかかっているかを表示してくれる頼もしい奴です。

 

こいつのおかげで最近も一部のプログラムが妙なループをしていることがわかり、それを取り除いたことで、30%ほどスピードがアップしました。

 

またTEDの動画をインライン表示すると、自動的にデータをダウンロードしてしまう仕様になっていることが判明し、インライン表示を諦めデータ通信量を抑える改善を行いました。

 

このツールを使ってGoogleFacebookといった巨人のサービスのスピードを見ていると「すごいなー」といつも感心します。負けてられません。

 

www.buildinsider.net

カンブリア宮殿) 高岡浩三(ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO高岡 浩三)に学ぶイノベーション経営

先日放送された「カンブリア宮殿」を見たメモです。

 

ポイントをマインドマップ風にまとめました。

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番組メモ

ざっくり5つぐらいにポイントをまとめました。

 

1)イノベーション=「問題発見」

2)イノベーションに抵抗はつきもの

3)兆しを見つけて足で稼ぐ

4)社内事業提案制度の肝は審査側

5)バリスタiの「見守りサービス」でイノベーション

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1)イノベーション=「問題発見」

高岡氏曰く、「顧客がまだ気づいていない問題を発見し、解決すること」こそがイノベーションとのこと。同社の「バリスタ」は、その例で、自宅で1人でコーヒーを飲むのに、手軽に素早く、そして本格的で美味しいコーヒーを飲むためのソリーションとして開発された。

 発売すると、予想外にオフィス需要が喚起されたことから、さらにそこにソルーションとして「アンバサダー」制度を作ったという。マシンはタダで貸し、メンテをアンバサダーにやってもらう仕組みだ。すでにアンバサダーは35万人いるというからすごい。

(こういう予想していなかった兆しをきちんと見つけ、ビジネスモデルに落とし込むところがさすが。)

 


ネスカフェ アンバサダー 「香りがくれたもの」篇 2017

 

似たようなオフィスを狙った商品として「オフィスグリコ」がある。これはオフィスにお菓子の入ったボックスを置いておいて、お菓子をとったら自主的に100円を入れる仕組み。

 

似ているのは、ユーザーが使った分だけ自主的にお金を支払う点。信頼関係で成り立つオフィスだからワークする仕組みと言えます。(田舎に道路脇によくある「青空市場」でも同じようなビジネスモデルがワークしています)

 

ちなみにアンバサダーは無報酬ですが、なんでやりたい人が多いかと言えば「感謝される」という内発的動機に基づくようです。

 

確かにお金が発生すると、外発的動機の側面が強くなりますし、会社としても導入のハードルが高くなりそうなので、無償のアンバサダー制度はうまいなと思います。

 

2)イノベーションに抵抗はつきもの

ネスカフェは「レギュラーソリュブルコーヒー」という製法で作られており、これまでのインスタントコーヒーとは製法が異なるとのこと。しかし、この製法を開発したばかりの頃は、同社はインスタントコーヒー協会の理事だったそうで、「インスタントを否定するのか」とかなりの抵抗にあったそうです。

 

しかし「顧客にベストなものを提供する」という理念から、インスタントをやめるという意思決定を行ったそうです。

 

3)兆しを見つけて足で稼ぐ

キットカットが近年ブレークするきっかけになったのが、受験関係のプロモーション。九州あたりで「きっと勝とう」という語呂でキットカットを送るのが流行っていたのを知って、大々的にプロモーションをかけたそうです。しかし最初の数年は鳴かず飛ばずで、社長自らホテルにドサ廻り営業をしたそうです。やっぱり、足で稼ぐって大事。

 

4)社内事業提案制度の肝は審査側

同社では社内事業提案制度「イノベーションアワード」を設けており、毎年4000以上の応募があるとのこと。そこへの参加が評価制度にも組み込まれているそうです。

 

とくに私が面白いと思ったのは、制度運用で重要なのは「いいアイデアを潰さないこと」という指摘。

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出てきたアイデアを役員が上から批判するのではなく、チャンスのタネを見つける眼力や、原石を磨き上げる心構えが必要であると、繰り返しおっしゃっていました。

 

この辺りは「組織成長の4段階目の壁」を彷彿とさせます。

 

コンテストに出す方も、アイデアがちゃんと審査されることが分かれば、気合が入りますよね。(私の経験上も、多くの会社で新規事業コンテストが盛り上がらない理由は、審査側にあるように思えます。)

 

ちなみキットカットショコラトリーなどはイノベーションアワードから生まれた好例。

mainichi.jp

 

5)バリスタiの「見守りサービス」でイノベーション

ネスレ日本では、LINE、SONYなどと組んで、音声認識バリスタマシンが起動したり、マシンを使ったら、それが家族や登録された人に通知される「バリスタi」を実証実験している模様が映し出されていました。

 

nestle.jp

 

象印のポットも同じような「見守りサービス」を展開していますが、シニア層が増える日本で流行るかもしれませんね。

 

www.mimamori.net

 

もしくは、Amazon Axela かGooge HOMEが、この音声認識プラットフォームのところを握って、各社とアライアンスを組んだマシンが次々登場するかもしれません。

 

さて、ざっくり気づいたポイントを書いてみましたが、まだまだ見落としている箇所は多そうです。それぐらい内容があるってことですね。

 

BMGでビジネスモデルを作る時の要チェックポイント

某社でビジネスモデルジェネレーションの英語2日間研修を担当したのですが、海外参加者からの質問で一番面白かったのが

 

「なんでビジネスモデルキャンバスなんてものを使うんですか。別にチェックリストでいいんじゃないですか?」

 

という質問。こういう本質的な質問ってこっちも考えるきっかけになるので大好きです。一つの答えは

 

「Visual Thinkingを促すため」

 

です。文字ベースでブレストするより、絵で描くと断然議論が盛り上がったり、発想が飛びやすくなったりします。その説明は本にも書いてありますが、人間ってイメージで考える生き物なのだろうと改めて思いました。(ペルソナマーケティングもコンセプトは同じ)

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

 

  

そのほかにBMC(ビジネスモデルキャンバス)を使いこなすポイントが2つあります。

 

1)CS,VPがセンターピン

BMCの9つのブロックを埋めていく順番として、

 

最初が「CS(Customer Segment)」、次が「VP(Value Proposition)」になりますが、この2つを失敗すると、他の要素をどれだけ頑張って作ってもビジネスモデルはうまくいきません。

 

なぜならお客さんのいないところに商売は存在しないからです。

 

お客さんは何に不満を感じ、どんな時に涙したり、ストレスを感じているのか?そして、そこにどんな解決策(バリュー)を提供できるのか。ここが勝負です。

 

2)WHYをはっきりさせる

はっきり言って、ビジネスプランは絵に描いた餅です。実際に始めてみると、想定していなかったようなハードルがどんどん現れ、変更を余儀なくされます。

 

でもそれでいいのです。いくら絵に描いた餅であっても、そして不完全なビジネスプランでもあっても、それがなければ第一歩すら踏み出せなかったのですから。

 

そして新しく入手した情報や、置かれた状況に沿ってビジネスプランを変化させて(ピボットする)いくわけですが

 

「一番最後まで変えてはいけないもの」

「ビジネスプランを底辺で動かし続けるもの」

「諦めさせないもの」 

 

はそもそもの動機の部分です。つまり「WHY(なぜやるのか?)」の部分。

 

かっこいいビジネスモデルを作る前に、泥臭く徹底的にそこの部分を追求する必要があります。そして、

 

そこがはっきりしていると、プレゼンの迫力が違います。

 

WHYのヒントになるのが、サイモン・シネックの動画。おすすめです。

 

www.ted.com

無人化が進むガソリンスタンド

前回、「無人化コンビニに見るビジネスの進む道」というコラムを書き、その中で中国のほうが先行している事をご紹介しましたが、この動きはどんどん加速しているようです。

 

アリババが「無人ガソリンスタンド」を発表しましたが、これは日本にも来ますね。

 

ナンバープレートを自動認識して、アリペイと連結させてお金のやり取りをなくしているのは、前回ご紹介した無人コンビニと全く同じ。

 

コンビニよりも売る商品が限定的なだけに自動化が進みやすいかもしれません。

 

安全性もセルフのガソリンスタンで下手な素人がやるより安全そうな気がしますし、そのうちかなりの部分が電気自動車に変わるので、リスクの問題も回避されそうです。

 

日本でもセルフの方がちょっとだけ料金が安いですが、自動決済&無人ロボット化が進むと、それより安い料金が設定されるかもしれません。(最近、駅の自動販売機でスイカ決済を選ぶと、五円ほど安いのと同じ。)

 

それにしても、どんどん進みますね。

 

ちなみに(ご存知の通り)、アリババはソフトバンクが初期に20億円投資し、8兆円の含み益をもたらした、中国の巨大ECカンパニーです。

 

 

参考記事:

無人化コンビニに見るビジネスの進む道

最近、近所のスーパーやオリジン弁当がセルフレジになりました。またオフィスの近くにある銀だこは、あらかた焼きあがると鉄板が振動してたこ焼きが自動でくるくる回ります。だから店員さんには高度な技術が不要です。(実際店員さんのほとんどは学生バイトか外国人の方です。)

 

www.youtube.com

 

ビジネスをスケール(拡大)させるには、オペレーションの標準化(マニュアル化)が必須です。

 

そして「ホスピタリティ」(おもてなし)を売りにしていないビジネスは、この標準化の道を加速しながら無限に突き進んでいきます

 

*コラム:ホスピタリティは組織を動かす3つの力のうちの一つです。

blog.flow-one.com

 

昔自分でたい焼き屋を経営したことがあったのですが、

 

たい焼き屋 vs たこ焼き屋

 

のビジネスモデルを比較すると、たい焼き屋の優位性は、調理が簡単で、バイトスタッフの育成が簡単なことがありました。(たこ焼きをくるくる回して焼くのは、それなりに技術がいるのです。)


ベテランの技が要求されるはずの「外カリ中トロ」を作るテクニックを始め、あらゆる作業の標準化(マニュアル化)に成功したからこそ、築地銀だこ(運営会社はホットランド)はテキ屋稼業から抜け出て、上場を可能にしました。

 

そして標準化できる仕事は、必ずITによって自動化されていきます。


コンビニの業務は標準化の最たるものなので、遅かれ早かれセルフレジがほぼ100%導入されます。

 

実際にセルフレジが導入されているコンビニも少しずつ増えていますが、業界的にはコンビニ大手連合と経産省が一緒になって、2025年までに全店舗にセルフレジを導入する動きとなっています。

 

その背景にあるのが、日本の超高齢社会化と人口減少です。

 

今後各業界で人材を確保するのがどんどん困難になってくるのは分かりきった未来であり、セルフサービスやロボットの導入、そして無人化は不可避なのです。

 

www.huffingtonpost.jp

 

オペレーション上でネックとなるお金のやり取りも、電子通貨による決済や、顔認識による自動支払いにより解消されるでしょう。むしろ機械にまかせた方が、ミスもなく、スタッフによる犯罪リスクも減らせます。

 

これらの動きが進めば、最後は人間が全くいなくても店舗経営ができるようになります。アメリカで「Amazon GO」が話題になりましたが、日本でもセブンイレブン、ファミマなどコンビニ各社が無人化への布石を着々と打っています。

 

 

中国は世界でもっとも電子決済が進んでいる国の一つなので、すでに無人コンビニが実用レベルで運営されているそうです。

 

glotechtrends.com

 

(ありえなそうですが)もしコンビニでの接客に人間性を求めるニーズが高いなら、AIで動くバーチャルキャラがホログラフィーで映し出されるか、ソフトバンクのペッパーの発展版のようなロボットが登場するはずです。

 

もしくはガソリンスタンドのように「セルフサービス」と「人間」の2つのレジに別れ、人がいるレジの方が少し料金が高い設定になるかも知れません。


そして、さらにその先の未来では、購買履歴などをベースに、お客様が買いたくなる商品とタイミングをAIが予測して、玄関を開ければ先回りしてドローンが待っている世界になるでしょう。

 

もちろん逆張りで人間による「おもてなし」を売りにする商売も出てくるはずですが、ビジネスがスケールしないため、ニッチなサービスとしての生き残りを模索する構図になるはずです。

多数=正義ではない。テレビ番組のサマリー記事にミスリードされないように気をつけよう

昨日、たまたまつけたテレビ番組(TBS系「消えた天才~超一流が勝てなかった人大追跡」)で、国母和宏さんのドキュメンタリーをやっていました。

 

オリンピック選手としてバンクーバーオリンピックに出場したときの服装に非難が殺到したことで一躍有名になりましたが、現在はプロスノーボーダーとしてエクストリームスポーツの世界で活躍しています。

 

子煩悩な家族との生活の様子は微笑ましかったですし、危険と隣り合わせの現在の仕事で、彼は彼なりのスタイルで生きているので、それはそれでアリかなと思いました。

 

www.youtube.com

 

ところが、本日Yahoo!ニュースを見たら、かなり違和感のあるサマリー記事(ソースは「サンケイスポーツ」「スポーツ報知」)が出てきました。

 

国母和宏氏、腰パン騒動に後悔なし「自分のスタイルほど大事なものはない
8/27(日) 20:44配信

 

www.sanspo.com

 

偏見をもって記事を書く(&写真を引用する)と、印象操作できるのだなと改めて”感心”しました。

 

確かに彼は、番組中で当時の騒動を振り返って「後悔はない」と語っていたのですが、それは「自分にはこういう不器用な生き方しかできない」というのが本来の意図でした。

 

ところがこの記事のようにサマリーすると印象が逆になります。

 

さすがにスポーツ新聞の記事にミスリードされる人はそんなにいないだろと思いますが、記事のコメント欄を見ると、完全にミスリードされている人が結構います。

 

そして、おそらくこの記事を書いたライターさんも、掲載メディアの意向を組む形で記事を作成したのだと思います。

 

同じような話で、少し前に脳科学者の茂木健一郎さんが「日本のお笑いはオワコン」とツイートして物議を醸したことがありました。

 

芸人側の反論は、総じて

 

テレビ番組は、スポンサーや局、視聴者(視聴率)で成り立っているので、演者が政治風刺などをしようとして勝手にできるものでない

 

というものでした。確かにその通りで、ワイドショーのコメンテーターでも同じですが、基本的には制作側が喋ってもらいたいことを喋ってくれる人をキャスティングします。

 

そして「制作側が喋ってもらいたいこと」とは大衆に受けることです。

 

つまり「世間の空気を忖度する」わけです。

 

そして、そしてその大衆が、制作側に影響を及ぼし、相互スパイラル状態になって、かつての「魔女狩り」とか「文化大革命」など、

 

基本的には自分の価値観を合わないものを徒党を組んで排除するというムーブメントに発展します。

 

これから、少子高齢化がどんどん進み、貧困層の問題もかなり具体的な社会問題となってきます。そして彼らがマジョリティを占める視聴者だとすると、自分の苦しい状況を誰かのせいにしたくなる衝動にかられ、「敵」が設定されます。

 

その「敵」が誰になる(敵にされる)のは誰かが大方予想がつきます。

 

例えば”騒音施設”として保育園に反対するシニア層がマジョリティになれば、メディアはそちらの味方になるでしょうし、貧困層が増えれば、お金を持っている人たちが、貧困層を搾取する「悪」っぽく扱われるかもしれません。

 

出生率が低い中で、妊活に成功した芸能人が「いい気になるな」とバッシングされたり、優先席に座る妊婦さんが同性の女性に嫌味を言われたり、「通勤時間に電車にベビーカーを載せるな論争」が起こるようなことも、今後はもっともっと増えそうな気がします。

 

誰かが意図的に仕掛けた炎上に加わってうまく利用され、結果的に加害者になることもあるだけに、メディアリテラシーを鍛えて、ミスリードされないように気をつけたいものです。